初心者がプログラミングを勉強して、飯を食っていくのは本当に大変なことです。
やめるなら今のうちですよ。
*本記事の対象は、「フリーランスになって自由に生きる」と言う謳い文句に踊らされている方です。
プログラミング学習をやめとく理由
初心者がプログラミングで飯を食うのは大変です。理由は以下の通りです。
- 「未経験からエンジニア」市場は飽和している。
- クラウドソーシングも飽和している
- 採用されてもブラックの可能性が大きい
特に、次のような理想だけを持っている場合はやめておきましょう。
- ITはこれから伸びる分野
- パソコンさえあれば、どこでも仕事ができる
- 学生でも月収100万
- フリーランスになって自由に生きる
- 一生使えるスキル
これらの謳い文句は、ある人たちが儲けるために言っているに過ぎません。
つまり、夢を見てしまった人たちが、プログラミングスクールに通ったりすると、スクールとアフィリエイターたちに「チャリンチャリン」とお金が入るのです。
本記事では、プログラミングで飯を食うことの現実を考えていきます。
やめとく理由1:市場が飽和している
画像は、ネット上で仕事を受注するサービス、Lancersのウェブ制作案件です。
「提案数78件」とは、この案件を受けたい人が、78人いると言うことです。さらに、この中の多くは経験を積んだ人である場合が多いのです。
つまり、あなたが初心者だった場合、案件をゲットできる確率は1/78よりも格段と小さくなります。
他にも、「ココナラ」、「CloudWorks」など、案件ゲットサービスはいくつかあります。
しかし、ウェブサイトを作る系の案件は大抵上述の例のような感じで、経験を積んだ技術者たちが、競い合っているのが現状です。
また、溢れかえるポートフォリオについてもご存知でしょうか?ポートフォリオとは、自分を売り込むために作った作品群のことです。
何でも、「未経験からエンジニア」市場には似通ったポートフォリオが溢れかえっていて、採用の現場は辟易しているそうですよ。
やめとく理由2:初心者プログラマ ≠ IT人材
Q:なぜプログラミングを勉強するのか?
A:社会が必要としているIT人材になりたいから。
しかしながら、私たちの抱いている「理想」と、社会が本当に必要としている「人材」にはギャップがあるかも知れません。
このことは、経済産業省の資料で知ることができます。以下は、「IT 人材需給に関する調査」の冒頭部分からの抜粋です。
AI やビッグデータを使いこなし、第4次産業革命に対応した新しいビジネスの担い手として、付加価値の創出や革新的な効率化を通じて生産性向上等に寄与できる IT 人材の確保が重要
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf
つまり、高度なスキルが必要になると言うことです。この資料のAI人材の定義は以下の通りです。
- AIサイエンティスト・・・AIに関する研究で博士号を取得している
- AIエンジニア・・・AIモデル、その背景、概念を理解して実装できる
- AIプランナー・・・AIを活用した製品を市場に売り出す
相当な熟練度が求められているのですね。このレベルはちょっとやそっとでは到達できない領域です。
少なくとも、よく言われる「3ヶ月で未経験からエンジニア」とかは不可能です。
3ヶ月だと、ちょっとしたWebサイトが作れるようになるぐらいです。
やめない理由
では、プログラミングを勉強するモチベーションはどこにあるのでしょうか?
- 楽しいから
- スキルを身につけたいから
- 何か作りたいサービスがあるから
いずれにせよ、大変な努力が必要になります。
世間の成功者は、血の滲むような努力をしておきながら、それをあまり表に出しません。私たちは、その華やかな部分ばかりに注目しがちですが、忘れてはならないのは、成功はそう簡単に手には入らないと言うことです。
イチロー選手が、「好きなことが嫌いになるぐらい努力をする」というスタンスなのは有名です。
結局、「今の時代、プログラミングができれば、カフェで仕事ができて、月収も100万で、貴重な人材になれるからとりあえずプログラミングスクールに通ってみよう」という動機では成功できません。
血を吐くような努力と引き換えにしてでも欲しいものがなければ、プログラミングはやめておきましょう。